社員インタビュー

ディープラーニングは独学で学んだ―AI大国の中国から日本に来た理由

今回の社員インタビューはAI開発部の李さんです。インターンとして働く彼は大学院でもAIの研究をしながらクロスコンパスの研究開発を精力的に手伝ってくれています。すでに開発チームの重要な戦力となっている李さんですが、なんとディープラーニング技術は独学で身に着けたとのこと。AI大国の中国から日本に来た理由、AIで実現したいことを訊いてみました。

AIに携わったきっかけは何ですか?

きっかけは本当に偶然でした。僕は昔からロボットに興味を抱いていて、中国のロボットが強い大学に入ったんですね。中国の大学は生徒が研究室を選ぶのではなく、教授が学生を選ぶのですが、たまたま僕が配属されたのがマシンラーニング(機械学習※1)の研究室だったんです。研究室でコンピューターはただのゲームマシンではなくて、人間の知能を持てるんだという事を目の当たりにして驚いたのを覚えています。

それから大学時代は僕は主に画像処理を研究し、カメラで火事を検出するシステムを作りました。マシンラーニングには可能性が沢山あって、人間に役立つ素晴らしい技術だと思ったのがAIの研究を続けるモチベーションになりました。

マシンラーニングからディープラーニングにはどうやって移行したのですか?

中国の大学を卒業後、日本の大学院を選んだのですが、当時アルファ碁が話題になっていた時期でディープラーニング(※1)が爆発的流行っていました。僕もアルファ碁が人間を打ち負かしたことに衝撃を受けて、ディープラーニングの技術を習得したいと思ったのですが、僕が入った首都大学東京の研究室の先生はマシンラーニングの専門家だったので、独学でディープラーニングを勉強しました。

独学で勉強できるものなのですね!

MOOC(※2)のビデオを見て確か2~3か月かけて勉強しました。現在ディープラーニングはPython(※3)でコーディングするのが主流ですが、Pythonを使ったことがなかったのでまずそこが大変でしたね。当時は英語のみのサポートで、専門語句をインターネットで調べながら進めていきました。今は日本語や中国語にも対応しているので安心してください(笑)その後はゲーム会社のインターンでディープラーニングによるアニメの生成などをして経験を積みました。

どうして日本の大学院を選んだのですか?

日本には有名なロボットメーカーが多いからです。安川電機やエプソンなど世界的に有名な会社があるのが大きかったですね。将来的に「ロボット×AI」に関わった仕事がしていきたいと思っていたので。

クロスコンパスを選んだきっかけもやはりロボットですか?

そうです。Wantedlyでインターン先を探しているときに、クロスコンパスの動画を見ました。ロボットが目標検知して対象物をつかむ動画だったのですが、ロボット×AIでまさに自分にピッタリな職場だと感じました。

グローバルな職場であることも魅力的でしたね。僕はまだまだ日本語を勉強中ですが、日本に来て英語を話す機会が減ってしまったので英語も話せる場を探してもいました。グローバルな環境は多様なバックグランドを持ったエンジニアに会える機会が広がるので、そういった所も気に入っています。

今クロスコンパスでどの様な仕事をしていますか?

最近携わったのは画像認識や目標検出ですね。人間のポーズの分析なんかもやっています。

面白かったのはロボットのパス生成です。目標達成に対して一番効率的な道筋を導き出すんですが、やはりロボットに関わる仕事だとワクワクします。 クロスコンパスの仕事の醍醐味は製造業や産業に密に関わっている事ですね。自分の勉強した知識や開発したAIが工場や現場の人々に貢献できる、フィードバックを受け取れるというのは開発者冥利につきると思います。

大学院を卒業後にはクロスコンパスに入社予定とお伺いしましたが?

はい、僕のようにインターンで入ってそのまま社員になるケースは多いです。僕も含め、クロスコンパスの研究環境の充実度やエンジニア同士の仲の良さがそれを後押ししていると思いますね。この前も皆でカラオケに行きました。言語が違くても音楽であれば皆で盛り上がれます。

今後どういった研究開発をしていきたいですか?

やはりロボットにディープラーニングを活用させていきたいですね。今はまだロボットは「専業」で、それぞれ特定の分野に特化している状態です。僕はもっとgenelizedな、汎用AI、汎用ロボットを作りたい。歩けて終わり、ピッキングできて終わりじゃなくて、一つのロボットが人間と会話して移動して頼まれた物を掴んで戻ってくる。一緒にサッカーもして、勉強で分からないところがあれば教えてくれる。

まるで人間ですね。

「家族」や「友達」になれるロボットが実現できたら面白いですね。ディープラーニングの研究が進めば、それは不可能ではないと考えています。


※1 マシンラーニング(機械学習)とディープラーニング(深層学習)
深層学習は現在AIの主流技術である機械学習の中の一部。深層学習はAIに判断基準(特徴量)を事前に教え込む必要がないので、データが増える程AIが賢くなっていく。

※2  MOOC
オンライン講座のプラットフォーム。スタンフォード大学やハーバード大学の講義も受講できる。

※3  Python
現在AIのプログラミングでトップシェアを誇るプログラミング言語。